シリーズ「相談員さんに聞きました」(4)

「みやぎ外国人相談センター」の相談員さんたちに、日本に来て驚いたことや懐かしい思い出などを聞いてご紹介する、シリーズ「相談員さんに聞きました」。

シリーズ最終回となる4回目の今回は、日本在住19年、インドネシア出身で、「みやぎ外国人相談センター」インドネシア語相談員のバトゥバラ アニコさんに聞いたお話です。

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       アニコさん

「日本に関することで、カルチャーショックを受けたことは?」

→日本の冬の寒さに驚きました。熱帯のインドネシアに日本のような四季はありませんので、インドネシア人は1年中、半袖にサンダルといった格好で過ごします。私が日本に初めて来たのは、2月でしたが、想像していた以上に日本の冬は寒く、服とか靴とかどんなものを身に付けたらよいか分からず、困りました。

→日本人が例えば、飲食店の前とか、バスを待っている間とか、いろいろなところで列をつくってきちんと並ぶのに感心しました。インドネシアでは、そういうことはありません。

→日本では、隣の家の人とすらあまりコミュニケーションをとらないことが分かったとき、カルチャーショックを受けました。冷たい印象も受けました。インドネシアでは知らない人にも気軽に声を掛けますし、外国人が引っ越してきたら、「どこの国から来ましたか?」とか、「あなたはお嫁さんですか?」とか、近所の人が必ず聞いてきます。そして、いろいろなことを教えてくれます。インドネシアでは、そんなふうにコミュニケーションをとり、友達ができます。日本に来た当初は、友達をつくるのが本当に難しかったです。

「日本人と話しているときに、意識することはありますか?」

→あります。コミュニケーションのとり方の違いに配慮することです。日本人は、挨拶くらいは交わしたとしても、深い話はしたがりません。プライバシーを重視し、年齢、結婚しているかどうか、子どもの有無なども話題にするべきではありません。最初は、日本語が上手でなかったことに加え、そうした日本的なコミュニケーション文化の中で、何を話してよいか分からず、また話が続かず、困りました。子どもが幼稚園に通うようになって日本人のお母さん達と話すようになり、「どんなことを話せばよいか」、「どの程度まで話してよいか」といった日本での適切なコミュニケーションのとり方が分かるようになりました。保護者のひとりとして、幼稚園の集まりの手伝いや運営に関わったことで、先生や他のお母さん達と様々なやり取りをしたことも、日本人のコミュニケーションのとり方を理解するのに役立ちました。

→話しているときではありませんが、日本では相手のことを考えて慎重に接するのもインドネシアとは大きく違う点です。例えば、インドネシア人はSNSなどで気軽に自分の子どものことを書いたり、写真を載せたりしますが、日本人はそういうことをあまり好みません。相手が自慢をされているように感じて不愉快にならないようにする、など何らかの配慮である場合もあります。私は長く日本にいるので、そういう日本人の考え方を理解できますが、日本に来たばかりのインドネシア人には理解するのが難しいようです。「どっちがいいというわけではなく、文化の違い、考え方の違いですよ」と私はいつも言っています。

「語学の勉強の仕方は?」

→最初は、平仮名やカタカナの書き取りをしたり、簡単な日本語の文章を音読したり、日本人の小学1年生みたいに勉強しました。夫が勉強に付き合ってくれて、「もう少しゆっくり読んだ方がいいよ」とかアドバイスしてくれました。大人になってそういう勉強の仕方をするのを好まない人もいるようですが、基礎をしっかり学ぶことができたので、私は良い勉強の仕方だったと思っています。子どもが生まれてからは、よく子どもと一緒に子ども向けのテレビ番組を見ました。出演者がひとつひとつの単語をはっきり発音するため聞き取りやすく、日本語の歌を聴くこともでき、楽しみながら日本語を学ぶことができました。また、日本語の絵本を読んだことで、野菜や果物の名前など単語をたくさん覚えました。「自分の子どもにはいろいろなことを教えてあげたい」という親としての気持ちが、学習意欲を高めたところもあったと思います。

「日本での経験談を聞かせてください」

→日本に来て初めて雪を見たときは、とても嬉しかったです。雪の上は歩きづらいし、寒いのも苦手ですが、今でも雪が降ると嬉しいです。季節の移り変わりがあるのも、いいなと思いました。日本のような四季のないインドネシアでは、カレンダーで確認しないと、今、何月か分からなくなってしまうことがあります。そこは、インドネシアのちょっとつまらない点かもしれません。

「日本で生活をするときに、1番聞かれることは何ですか?」

→よく聞かれることと、そのときに答えることは次の通りです。「寒さに慣れましたか?」(答え「慣れました」)、「雪かきはできますか?」(答え「20年近く日本にいるから、できます」)「インドネシアのご家族に会いたいですか?」(答え「会いたいですが、遠いので我慢しています」)「日本とインドネシア、どちらがいいですか?」(答え「答えられません」※インドネシアは故郷ですし、日本には今の家族がいて、いろいろいいこともありますから、答えられない質問です。でも、時々、インドネシアに帰りたくなります)

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このページは、MIAが2018年10月 1日 13:55に書いたブログ記事です。

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