2018年10月アーカイブ

晴れているのに、突然、雨がパラパラ降ってくる天気雨。

韓国では、この天気雨のことを「狐雨(ヨウビ)」と言います。「狐が嫁ぐ日」とも言います。日本では、「狐の嫁入り」と言います。日本と韓国で似た表現を使っているので、もしかしたら由来も同じかなと思って検索したら、違いました。

韓国では、狐が嫁ぐということは、狐を迎え入れるお相手もいるわけです。その主人公は、「虎」です。それで天気雨を、別名で、「虎の婿入りする日」とも言います。ただ、狐雨とは言いますが、虎雨とは言いません。由来の物語によると、狐に恋をした雲が、狐が虎のお嫁さんになったのがとても悲しくて涙を流し、それが雨になったので「狐雨」と言うそうです。

想像力豊かな物語から生まれてきた「狐雨(ヨウビ)」が、今日もぽたぽたと落ちました。

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ハハホホ

地域の未来を拓くカギ

先日開催された「多文化共生シンポジウムinおおさき」のご報告です。(主催:宮城県/宮城県人権啓発活動ネットワーク協議会、共催:大崎市/MIA/大崎タイムス社/NPO法人大崎タイムス福祉部)

基調講演は、インド出身のブシャン・アケボノさんにお願いしました。
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高校、大学校で農業を学んだあと、美里町で就農し、今や5つの畑を所有する農園主となったアケボノさん。
「『私はこういうことがやりたい!』と口に出すと、サポートする人が現れてくれて、そのお蔭で今がある」とおっしゃっていましたが、きっと明るくて前向きなお人柄が、自然といろんな人を引き寄せるのだと思いますし、サポートを着実に成果につなげるご自身の「努力」があってのことなのでしょう。

今後の抱負として「これまで多くの人に助けてもらったけど、直接のお返しはできない。だから農業に興味を持つ人を増やすことで恩返しをしたい」と述べていましたが、シンポジウムの参加者のなかに、早速「アケボノさんの農園を見学したい」という方がいらしたそうです。「恩返し」、着実にできているみたいですね。

パネルディスカッションでは、介護のお仕事をしている村上永花さん(中国出身・登米市在住)、ジャマイカ料理のお店を経営するリチャーズ・ケビンさん(大崎市在住)、そしてアケボノさんに登壇してもらい、それぞれの「お仕事」の話や、仕事以外の地域活動についてご紹介いただきました。
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それぞれ、仕事だけでなく、料理教室の講師、外国語相談員、セミナーでの講演、交流イベントの企画、地元の市民団体の役員など、実にさまざまな活動に取り組んでいて、ちょっとびっくりです。
永花さんなんて、職場の人に「部活動が多い」と言われているのだとか(笑)・・・あ、でもこれは決して嫌味や皮肉ではなく、快く送り出してくれているそうです。そういう理解のある人に恵まれているのもいいことですね。

今回のシンポジウムのテーマは「地域の未来を拓く外国人市民の力」としましたが、ご登壇いただいた方々は、それぞれ、まず「働く」ことで社会を支える側になっているし、また、仕事以外でも、得意なことや好きなことを活かして、さまざまな形で地域を活性化している人たちだ、ということがよくわかりました。

このように、海外出身者の持っている「力」を十分に発揮してもらうことが、「地域の未来」をより明るい方向に持っていく大切な「鍵」の一つになっているのだと思います。
そのことに改めて気付かされた今回のシンポジウムでした。

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(今年度のシンポジウムでも地元大崎市の市長さんがご登壇くださいました。)

※写真は全て県国際企画課提供。

(OZ)


サプライズのゲストは?

塩釜国際交流協会さんとの共催で、市内に暮らす技能実習生等の在住外国人を交えた交流会を開催しました。

これは、増加を続ける技能実習生と地域の人たちとのつながりを作る取り組みの一環として行われたもので、今回、はじめてベトナム人実習生も参加してくれました。

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塩釜国際交流協会のY会長のご挨拶で開会。

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初対面同士の人も多かったため、まずは自己紹介のアクティビティから。
ベトナムの男子実習生は、みんな「サッカーが好き!」と言っていました。


今回は「ポットラック(一品持ち寄り)式」で開催したのですが、予想以上に皆さんの力作が集まりまして・・・
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インドネシア人実習生のナシトゥンパン。ターメリックライスの周りにサテ(焼き鳥)などの料理が盛り付けられた、お祝いの時に作られる料理です。当日5時から調理してくれたのだとか。ありがとう!

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ベトナムの実習生たちも生春巻きなど力作を持ってきてくれました。
受入企業の方も「はじめて食べた」と喜んでいましたし、見事な野菜の「飾り切り」にも目を丸くしていました。

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こちら日本の方々の料理。「ずんだ餅」を作ってきてくれた方も(!)

MIAは、手抜きをして近くのスーパーでおにぎりを買って済ませしてまい、「他にこれだけ美味しそうな料理があったら誰も食べないだろうな」と思っていたのですが、インドネシアの実習生たちには「このスーパーのおにぎり大好き!」と意外にも大人気でした。

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会場の片隅ではいつの間にかハーモニカーの演奏も始まり、

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太極拳の演舞や、

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インドネシアの実習生の踊りのご披露も。
(このほかにもたくさんのパフォーマンスが会を盛り上げてくれました。)

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東北学院大学の学生さんも参加してくれました。ベトナムの実習生と何かのポーズ。
(これ、きっと若い人ならわかるポーズなんでしょうね。)

そして、今回の一番のサプライズ・ゲストはこちらの方。
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施設内の別会場のイベントに出席されていた塩竈市長さんがいらしたのです。

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実習生一人一人と言葉を交わしてくれたり、手料理も味わっていただいたりと、予定外のことだったにも関わらず、かなーり親密に交流していただき、実習生もとても喜んでいました。

実は塩竈市役所には、今年度から「外国人就労対策担当」の職員が配置されていて、今回の交流会は、その方のご協力もいただいたのです。
市長ご自身も地元の技能実習生のことをもちろん気にかけてくださっているのだと思います。

参加者も料理もプログラムも、当初の想定以上に「てんこもり」の大盛況となった交流会。
一部の人たちの間では、既に翌週の約束が交わされていました。
実習生を交えての交流の輪が、今後もどんどん広がっていきますように。

(OZ)



「みやぎ外国人相談センター」の相談員さんたちに、日本に来て驚いたことや懐かしい思い出などを聞いてご紹介する、シリーズ「相談員さんに聞きました」。

シリーズ最終回となる4回目の今回は、日本在住19年、インドネシア出身で、「みやぎ外国人相談センター」インドネシア語相談員のバトゥバラ アニコさんに聞いたお話です。

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       アニコさん

「日本に関することで、カルチャーショックを受けたことは?」

→日本の冬の寒さに驚きました。熱帯のインドネシアに日本のような四季はありませんので、インドネシア人は1年中、半袖にサンダルといった格好で過ごします。私が日本に初めて来たのは、2月でしたが、想像していた以上に日本の冬は寒く、服とか靴とかどんなものを身に付けたらよいか分からず、困りました。

→日本人が例えば、飲食店の前とか、バスを待っている間とか、いろいろなところで列をつくってきちんと並ぶのに感心しました。インドネシアでは、そういうことはありません。

→日本では、隣の家の人とすらあまりコミュニケーションをとらないことが分かったとき、カルチャーショックを受けました。冷たい印象も受けました。インドネシアでは知らない人にも気軽に声を掛けますし、外国人が引っ越してきたら、「どこの国から来ましたか?」とか、「あなたはお嫁さんですか?」とか、近所の人が必ず聞いてきます。そして、いろいろなことを教えてくれます。インドネシアでは、そんなふうにコミュニケーションをとり、友達ができます。日本に来た当初は、友達をつくるのが本当に難しかったです。

「日本人と話しているときに、意識することはありますか?」

→あります。コミュニケーションのとり方の違いに配慮することです。日本人は、挨拶くらいは交わしたとしても、深い話はしたがりません。プライバシーを重視し、年齢、結婚しているかどうか、子どもの有無なども話題にするべきではありません。最初は、日本語が上手でなかったことに加え、そうした日本的なコミュニケーション文化の中で、何を話してよいか分からず、また話が続かず、困りました。子どもが幼稚園に通うようになって日本人のお母さん達と話すようになり、「どんなことを話せばよいか」、「どの程度まで話してよいか」といった日本での適切なコミュニケーションのとり方が分かるようになりました。保護者のひとりとして、幼稚園の集まりの手伝いや運営に関わったことで、先生や他のお母さん達と様々なやり取りをしたことも、日本人のコミュニケーションのとり方を理解するのに役立ちました。

→話しているときではありませんが、日本では相手のことを考えて慎重に接するのもインドネシアとは大きく違う点です。例えば、インドネシア人はSNSなどで気軽に自分の子どものことを書いたり、写真を載せたりしますが、日本人はそういうことをあまり好みません。相手が自慢をされているように感じて不愉快にならないようにする、など何らかの配慮である場合もあります。私は長く日本にいるので、そういう日本人の考え方を理解できますが、日本に来たばかりのインドネシア人には理解するのが難しいようです。「どっちがいいというわけではなく、文化の違い、考え方の違いですよ」と私はいつも言っています。

「語学の勉強の仕方は?」

→最初は、平仮名やカタカナの書き取りをしたり、簡単な日本語の文章を音読したり、日本人の小学1年生みたいに勉強しました。夫が勉強に付き合ってくれて、「もう少しゆっくり読んだ方がいいよ」とかアドバイスしてくれました。大人になってそういう勉強の仕方をするのを好まない人もいるようですが、基礎をしっかり学ぶことができたので、私は良い勉強の仕方だったと思っています。子どもが生まれてからは、よく子どもと一緒に子ども向けのテレビ番組を見ました。出演者がひとつひとつの単語をはっきり発音するため聞き取りやすく、日本語の歌を聴くこともでき、楽しみながら日本語を学ぶことができました。また、日本語の絵本を読んだことで、野菜や果物の名前など単語をたくさん覚えました。「自分の子どもにはいろいろなことを教えてあげたい」という親としての気持ちが、学習意欲を高めたところもあったと思います。

「日本での経験談を聞かせてください」

→日本に来て初めて雪を見たときは、とても嬉しかったです。雪の上は歩きづらいし、寒いのも苦手ですが、今でも雪が降ると嬉しいです。季節の移り変わりがあるのも、いいなと思いました。日本のような四季のないインドネシアでは、カレンダーで確認しないと、今、何月か分からなくなってしまうことがあります。そこは、インドネシアのちょっとつまらない点かもしれません。

「日本で生活をするときに、1番聞かれることは何ですか?」

→よく聞かれることと、そのときに答えることは次の通りです。「寒さに慣れましたか?」(答え「慣れました」)、「雪かきはできますか?」(答え「20年近く日本にいるから、できます」)「インドネシアのご家族に会いたいですか?」(答え「会いたいですが、遠いので我慢しています」)「日本とインドネシア、どちらがいいですか?」(答え「答えられません」※インドネシアは故郷ですし、日本には今の家族がいて、いろいろいいこともありますから、答えられない質問です。でも、時々、インドネシアに帰りたくなります)

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