2018年7月アーカイブ

新着図書のご案内(2018年7月)

当協会図書資料室は、日本語の学習指導で必要とされる各種教材に特化して整備し、外国人に日本語を教えているボランティアの方々や県内の市町村日本語教室の方々を対象に貸し出しを行っております。

 

この図書資料室に整備した図書を下記の通り、ご紹介します。


H30.7.20.jpg

 

「みんなの日本語初級2 第2版 聴解タスク25」

発行:株式会社スリーエーネットワーク

 

「できる日本語 中級 ことば・表現ワークブック」

発行:株式会社凡人社

 

「新完全マスター読解 日本語能力試験N4」

発行:株式会社スリーエーネットワーク

 

「日本語で外国人と話す技術」

発行:株式会社くろしお出版

 

「いちばんやさしい日本語教育入門」

発行:株式会社アスク出版

 

 

ご関心のある方は、当協会図書資料室にぜひ足をお運び下さい。

 

Sugar

「倶楽部MIA」98号(2018年8月号)の巻頭記事のため、先日、東北在住インドネシア人の親睦団体「東北家族」の創設者、イスワユディさんとワヒュ スコチョーさんをインタビューした際に、「東北家族」の集まりにご招待いただきましたので、参加させてもらいました。

集まりは、7月8日(日)に塩釜市公民館で行われました。「東北家族」は年2回、「帰国する技能実習生の送別会」と「断食明けのお祝いの集まり」という大きなイベントを仙台市や塩釜市で開催しているそうで、今回は「断食明けのお祝いの集まり」でした。ちなみに、断食の期間は太陽暦では年によって違い、今年は5月16日からの30日間だったそうです。

参加者は170人ほど、男女比は6:4くらいでしょうか。日本人が10名ほどで、その他はみんなインドネシア人のようでした。技能実習生が最も多いけれど、留学生や日本人とご結婚されたインドネシア人もいらっしゃるとのことでした。

tohokufamily01.jpg

 会場は若いインドネシアのみなさんでいっぱい

インドネシア語だけで進行し、インドネシア語を全然理解できない私にはよく分からないところも多かったのですが、イスワユディさんとワヒュさんに教えてもらって分かった範囲で、どんな感じだったかをご紹介したいと思います。

tohokufamily02.jpg

       司会のおふたり

最初に、参加者全員が起立し、インドネシア国歌を斉唱しました。参加されたインドネシア人の中には、胸に手を当てて歌っていらっしゃる方もいました。

tohokufamily03.JPG

      インドネシア国歌斉唱

次に、インドネシア人の男性と女性1人ずつがステージの上に座り、コーランを唱えていらっしゃいました。独特の節回しのように感じました。

tohokufamily04.jpg

     コーランを唱えているところ

その後、創設者おふたりがそれぞれ挨拶をされ、(後で聞いたところ、断食明けを祝うとともに、これからもよろしくお願いしますというような内容だったそうです)、それから参加者全員が会場の壁に沿って立ち、その横を参加者1人1人が順番に歩いて挨拶をしました。肩をたたき合ったり、親しそうに声を掛け合ったりする場面があちこちで見られました。

tohokufamily05.jpg

お昼になると、参加者全員にお弁当がふるまわれ、私もひとついただきました。お弁当は、インドネシア料理の「ナシ・チャンプル」(ご飯といくつかのおかずの盛り合わせ)だとワヒュさんに教えてもらいました。ピリ辛で、スパイスが効いていて、大変おいしかったです。

tohokufamily06 .JPG

       おいしいお弁当

昼食後には、西スマトラの踊りが披露されました。おそろいの衣装がすてきでした。

tohokufamily07 .JPG

       西スマトラの踊り

会場には、「東北家族」の立派な横断幕が飾られていて、それにはインドネシアの地図と国章が用いられていました。国章の下の方に小さく何か書かれているのが見えたので、「何と書かれているのですか」とワヒュさんに聞いたところ、「インドネシアは宗教とか言葉とかいろいろあるけれど、みんな仲間でひとつという意味です」と教えて下さいました。(一般的には「多様性の中の統一」と日本語に訳されるようです)

tohokufamily08.JPG

      「東北家族」の横断幕

集まりはすべてインドネシア語で進められましたが、インドネシアではたくさんの言葉が使われているので、参加されているインドネシア人のみなさんの母語は様々で、またイスラム教徒だけでなくヒンドゥー教徒の方も来ていらっしゃるということも聞きました。インドネシアから東北に来られた多様な人々が「インドネシア」という大きな旗の下にゆるやかに集まっていらっしゃるように感じました。

以上、集まりのご報告でした。スワユディさん、ワヒュさん、ご招待、ありがとうございました。

M


ときには楽しい翻訳のはなしを

 多言語情報かわら版、以前は原稿と編集の担当をしておりましたが、いまは中国語の翻訳のチェック係(というといささかおこがましさハンパないです)、翻訳された中国語原稿の確認をしております。前にも何度か書いていると思いますが、このおしごと、役得感がハンパないです(ごめんなさい、いまさらながらこの軽薄な付和雷同、しつこさは加齢とともに悪化の一途です)。

 中国語ネイティブによる日本語から中国語への翻訳ですから、当然ながらとても整った中国語になっています。毎回それを見て、ふむふむこれはこういうのか、なるほどあれはああいうのか、とまるであかべこのように首を前後に振り続けています。

 首振り牛人をしているだけではおしごとになりませんので、気になることば、知らなかったことばを調べます。インターネットは便利な道具で、用例がたくさん出てきます。それを見ながら、こういう言い方もあるようだ、どっちが一般的なのかな?などといちおうチェック係としての質問を準備します。

 翻訳者にその質問をぶつけます。まるで小学生の夏休みの研究発表のような気分です。こちらとしては間違いを指摘するというより、教えを乞うような感じです。「こういう言い方もあるみたいですがどちらが自然ですか?」

 この質問発表会がまた楽しいです。付随する様々を教えていただけます。こうして毎回脳には幾筋かが刻まれているはずなのですが、それを遥かに上回る勢いでまるでアイロンがけされているかのように筋の跡は消え、まっさらな更地脳です。

 かわら版はこのようにして完成されます。ワタクシにとってはとても楽しいおしごとです。


とーます
※「ははあ、今日は紅の豚だな」と察しのいい方ならこのタイトルで思われたかも。ご明察。先日、初めて鑑賞したのでした。とても興味深く、面白かったのですが、最後があれれでした。
※昨日の日本経済新聞。昨年度、外国人の介護人材に関するシンポジウムでお世話になった青森の介護施設のNさんが載っていました。
20180718_083003.jpg

市町村まわるまわる

 県庁の担当課といっしょに県内の市町村を訪問しております。技能実習生が増えていて、在住外国人の構成が大きく変わっています。そのことを行政がどうとらえているのかを伺う貴重な機会でもあります。

 かつて、ざっくり言うと震災前まで、宮城県の在住外国人のトピックはほぼ「お嫁さん」に収斂されていました。ブローカーを介した国際結婚の斡旋が横行していて、ことばの通じない者同士の結婚ですから、そりゃートラブルになります。10うん年前、MIAに入ったばかりの新人中年のワタクシは、DV、調停といったこれまでの生活ではなじみのない日本語とその中国語に面喰いながら、日々のおつとめをしていました。が、それもぱったりと聞かなくなりました。震災後、新しい「お嫁さん」がほとんど宮城県に来なくなったからです。

 代わって最近一大トピックになっているのが技能実習生。本日の新聞報道でもありましたが、とにかく地方は人口が減っています。若者が減っています。子どもがいません。技能実習生はそんな地域の間隙にどんどん招じ入れられています。宮城県でいえば、技能実習生は震災前の800人前後から震災でいったんほぼゼロベースになり、そこからわずか7年ほどで4倍近い3,000人超えを記録しています。

 ところが、行政は技能実習生についてはあまり多くを把握していません。行政手続きにおいても受け入れ企業や監理団体が全て手続きを代行するため、窓口の扱いもスムーズです。ふだんは宿舎と職場を行ったり来たりで行政との接点があまりありません。役所がよく知らないでいるのもむべなるかなです。

 先日お伺いしたふたつの町でもその話題になりました。行政も無関心でいるわけではなく、かといってなにをどうすればいいのかも分からないという状態です。ほぼ思いつきのレベルでしたが、こんな提案をしてみました。

 どこの町にも町が主催する防災訓練があると思うのですが、そこに技能実習生を「招致」してみてはいかがでしょうか?外国人が防災について学ぶことはとても大切、町の取り組みを知っていただく機会にもなる、住民が在住外国人を理解する場にもなる、お互いの顔が分かれば高齢者が多い過疎地域の貴重な戦力として期待できるかもしれない。ちょっとバラ色に過ぎると自分でも思いながら、だけどこういう外国人と地域住民の接点を作っていくことが今後はより求められるのではあるまいかと思った次第です。通訳の手配や訓練内容についてのアドバイスなどMIAも行政の背中をできる限り押そうと思います。


とーます

学齢超過で来日する子どもたち

先日、フィリピン出身のご家族が相談にお見えになりました。

来日したばかりの16歳のAさんが、高校に入ることを希望しているとのこと。
でも地元の教育委員会などに相談に行っても、なかなか学校に入る話にはならなかったそう。

なんでかな?と思いつつ、フィリピン人の相談員を交えてよくよく話を聞いてみると、家庭の事情で転居を繰り返していたため、16歳ではあるけれど、フィリピンでも中学2年生までしか終えていないことが判明。

ムムム。

これは、日本で中学校を卒業するか、「中学校卒業程度認定試験」に合格するかしないと、その先には進めない。

でも後者は、日本語が出来ない状態では現実的な選択肢ではないので、これはもう中学校で受け入れてもらう以外ない。

実は、以前も県内の別の地域で同じような外国出身生徒の「学齢超過」の事例がありました。

その時も、地元の教育委員会は、最初は「受け入れは難しい」という回答だったのですが、こちらから文科省の見解
「(学齢超過者の中学校への入学許可は)本人の立場や希望を踏まえつつ、学校の収容能力や他の学齢生徒との関係等必要な配慮をした上で、柔軟に認めることが望ましいものと考えます」(※)
を示したり、入学後のサポート体制構築のお手伝いをしたりして、入学を認めてもらったのです。

※文部科学省ウェブサイト「就学事務Q&A」より  

なので、今回も、その子の教育歴等の情報を整理し、かつ、上述の他の自治体の事例や文科省の見解を示して教育委員会に説明し、何度かやり取りがあって、その結果、2学期から入学できるよう手続きを進めてもらえることになりました。

良かった良かった。

Aさんは、母国でも成績優秀だったらしく、早く学校に通って日本語や教科の勉強をしたい、と言っています。

そんな子の教育がここで途絶えてしまったら大問題です。
社会にとっても損失が大きい。

とりあえず、16歳の子が行き場なく宙ぶらりんな状態になってしまうことは回避されましたが、中学校入学はまだまだスタート地点。

入学後のサポートのこともこれから考えなくてはいけません。

(OZ)

180804_1.jpg
「日本語を母語としない子どもと親のための進路ガイダンス」
今年は8月4日(土)に開催されます。※クリックするとチラシ(PDF)がダウンロードできます。


中学生の職場体験

宮城教育大学附属中学校の1年生5人が、7月4日(水)から6日(金)の3日間、MIAで職場体験をしました。

5人は、「みやぎ外国人相談センター」の韓国語相談員やアメリカ人の国際交流員から、それぞれの出身国や担当している仕事について話を聞いたり、「MIA日本語講座」を見学したりしました。また、外国人のメンタルヘルスについて研究している専門家から、異文化でのストレスに関しての話も聞き、当協会関係の事業のチラシの発送作業、研修会のアンケートのデータ入力といった事務作業にも挑戦しました。

5人は与えられた仕事に一生懸命に取り組むことで、国際交流、多文化共生に係る仕事への理解を深め、視野を広げました。

miyagi1.JPG
   韓国語相談員による「韓国理解講座」

miyagi2.jpg
     「MIA日本語講座」見学

miyagi3.JPG
  専門家による異文化ストレスに関する講話

5人が書いてくれた感想文も掲載しますので、ご覧下さい。

M

------------------------------------------------------------------------------------------------------------

「国を越えたつながり」

 こんにちは。りんごです。私が職場体験先にMIAを選んだ理由は、外国の文化に興味があり、国際的な仕事をしている人はどのような仕事をしているかを知り、実際に仕事をしている人から仕事についての思いを聞いてみたいと思ったからです。
 印象に残った活動は、日本語講座の見学です。実際に日本語を学んでいる外国人の方との自己紹介や勉強などの交流を通して、「やさしい日本語」について、また相手への思いやりを考えて話すことが大変でもありましたが、国の違いを越えてつながりを持てたという実感がありました。
 大変だった作業は、チラシの発送作業やポスター作成です。町中でよく見かけるチラシやポスターも、こんなに大変な作業をして、自分達の所に届けられていることを知りました。
 今回の職場体験を通して、国際活動の色々な分野で働いている人から、「どのような思いで仕事をしているのか」、「なぜこの仕事をしたいと思ったのか」など、実際の体験も交えて聞くことができ、これから様々な人と関わっていく上で国の違いを越えて、積極的に関わっていきたいと思いました。

りんご

「光」

 こんにちは!団長です。
 世界に日本をもっと伝えていきたいから、MIAの職場体験に来ました。職場体験に来る前はもっとかたい所だと思っていたけれど、優しく来やすい所で楽しかったです!
 外国の方と自己紹介をする時は、「~です、ます」で文を終わらせ、ゆっくりと話すことを心がけました。道とかを聞かれた時も、「やさしい日本語」をつかっていきたいと思いました。
 また、ポスターづくりの手伝いなどもやり、そうした作業のつみ重ねがより多くの外国人にこの活動をつたえていく助けになっていると思うと、少しでもこの活動の支えになれた気がして、とても楽しかったです。
 今回、職場体験を行い、外国人が日本(他国)で生活するきびしさを知りました。大きくなったら、この活動のボランティアをやってみたいと思います。また、日常生活の中でも、困っている外国人、悲しんでいる外国人に手をのばせる存在になりたいです。

団長

「国を越えた交流の喜び」
 
 こんにちは、ブロッコリーです。今回、MIAで職場体験をしようと思った理由は、僕の将来の夢は、特に決まっていませんが、世界中を飛びまわることだからです。今回の学習で将来の夢のための経験になれば良いと思っていました。また、職場体験に来る前にはどんなところか、ちょっと不安だったのですが、来てみたらとても楽しいところで、様々なことを学ぶことができて良かったです。
 今回の職場体験では、「発見」が何個もありました。いろんなことを「発見」するたびに驚き、びっくりしたことがありました。例えば、韓国では「マクドナルド」を「メッドナイド」と言うなど、新しいことをいっぱい見つけられました。また、日本語講座では、「絵を使う」や「やさしい日本語を使う」など、それまであまり興味の無かった日本語講座に興味、関心を持つことができました。この3日間の職場体験学習ではとても楽しく、いろいろなことを知ることができました。
 今回の学習で、今まで以上に世界に興味を持つことができたので、国際的なイベント、例えば国際センターで定期的に行われている世界の文化を紹介するイベントや、日本以外の国を重点的に取りあげているイベントなど、参加してみたいと思います。また、英語をマスターして、いろんな人と交流をしてみたいと思いました。3日間、ありがとうございました。

ブロッコリー

「こんにちは、もじゃです」

 私は将来、宇宙関係の仕事につきたいと考えていて、宇宙の仕事は世界規模なので、世界の人々や国々のことについて知ろうと思ったので、ここで職場体験を頑張ろうと思いました。
 私は元々、MIAはもうちょっと企業的なことを行うのかなあ?と思っていました。ですが、実際に行ってみて、英語の授業や日本語の授業などを受けて、まるで学校みたいだなあと思いました。
 1番大変だったのは書類わけで、ぐちゃぐちゃになったり (私がぐちゃぐちゃにしてしまいました)して大変でしたが、とても楽しかったです。
 今回、MIAでは、JICAや国旗、国の特徴などについて学びました。このことを通して、地球は1つなのに、世界の国は196ヶ国もあり、こんなにも違うんだなあと感じました。人類の進化など、たくさんのことにつながると感じられました。今回学んだことを将来に生かしていきたいと考えています!本当にお世話になりました。

もじゃ

「自分の定規ではからない」

 こんにちは。ヘルパーT細胞です。今回、MIAで職場体験をしようと思った理由は、海外に興味があったからです。また、海外の人と接する貴重な機会だったからと、英語が得意だったからです。
 最初、きびしそうな職場かなと思っていたのですが、そんなことはありませんでした。MIAの方々の講話はやさしく、ていねいで、質問の時間ももうけてくださったので、とても分かりやすかったです。特に印象に残ったのは、韓国理解講座です。とうがらしを韓国にもちこんだのは豊臣秀吉だという説や発酵食品が多いなど、初めて知った話や日本との共通点がたくさんありました。
 MIAでの職場体験で、他の国の人を外国人だからとか、見た目とかで判断するのではなく、その人として見ることが大事だと感じました。
 3日間、ありがとうございました。

ヘルパーT細胞

通訳の都合

通話その1
「もしもし、MIAさんですか、病院での通訳をお願いしたいんですが・・・」
「はい、どちらの病院さんですか?」
「いえすたかしクリニックです」
「はあ、どっかで聞いたような・・・なんでもないです。いつですか?」
「〇月×日午前10時からお願いしたいです。」
「承知しました。患者さんはどちらのお国の方ですか?」
「ベトナムです。」
「ベトナム語ですね。ベトナム語通訳者の都合を確認して折り返します。」

通話その2
「もしもし、MIAです。さっきのベトナム語の通訳の件ですが・・・」
「はい、どうでしたか?」
「それが、〇月×日は午前中は通訳者の都合が悪くて・・・他の通訳さんにもことごとくフラれまして、この日だとZさんが午後遅くだったらなんとか対応できると仰っておりまして・・・」
「そうですか。それでは患者さんと医師の都合を調整して折り返します。」

通話その3
「もしもし、MIAさんですか。ベトナム語の通訳の件ですが・・・」
「はい、どうでしたか?」
「〇月×日、夕方4時からということでお願いできませんでしょうか?」
「4時ですね。それだったらZさんだいじょうぶです。」
「ありがとうございます。」
「では、ばいなら。」

 最近、よくある展開です。ベトナム、ネパール、インドネシアなどアジア諸国から技能実習や留学の在留資格で来県している人が増えている関係で、そうした方々にまつわる通訳の依頼を受けます。MIA外国人支援通訳サポーターを言語別で登録者を見ると、多い順に英語、中国語、韓国語。震災前はだいたいこの言語で対応できたのです。ところが、震災後国籍別の構成が激変しまして、通訳のニーズも完全にシフトしました。喫緊の課題は、急増しているベトナム、ネパール、インドネシアといったアジアの言語を通訳できるレベルの方がとても少ないということ。日本人でベトナム語、ネパール語、インドネシア語ができる人も少ないですし、日本に長く暮らしているベトナム、ネパール、インドネシア出身の方も少ない。いきおい、その限られた幾人に通訳の依頼が殺到します。そうすると、通訳をお願いする側の都合よりも通訳さんの都合に関係者が合せないといけないということがよく起こります。調整役としては心苦しくもあるのですが、通訳がいないと成立しない現場ではそれもまた致し方なし。お国はその辺りもよくお考えになった方がよろしいかと思いまする。

 MIAのみならず、県警、弁護士会、海上保安庁、裁判所などの機関と同じ通訳者を巡る「争奪戦」が起こることもあります。警察などは全国ネットで通訳の手配をしているようですが、我々の業界でもそのような広域連携が必要になっていくかもしれません。

とーます

「まちかどエッセー」後日談

MIA日本語講座スーパーバイザーの鈴木英子さんによる、河北新報夕刊「まちかどエッセー」の連載が終了しました。今回のブログWatching! MIAでは、勝手ながらその特別編として、エッセー執筆に関するアレコレを鈴木さんにお聞きしたインタビューの様子を掲載します。

MIA:エッセーの連載、お疲れ様でした。私たちMIAスタッフもとても楽しく拝読しました。

鈴木:ありがとうございます。

MIA:最初にエッセー連載の話をお聞きになった時はどう思われましたか。

鈴木:もう、絶対無理!と思いました(笑)。日本語の授業の報告書や教材などは慣れているのですが、新聞にエッセーの連載だなんて。これまで自分から新聞に投稿した経験すらなかったですし。

MIA:実際に書き始めたらどうでしたか。

鈴木:だんだん面白くなっていきましたね。これまでの出来事を当時に戻って楽しみながら書けました。

MIA:苦労されたことなどはありましたか。

鈴木:文才、語彙力がないので、書きたいことをどう文章で表現したらいいのか、悩みました。でも、しばらく考えていると「神が降りてくる瞬間」と言うか、自分なりに「こう書けばいいのか!」とわかるときがあって、その繰り返しで書き進めてきた感じでしょうか。それでも、読んでいる人の心に届くのかどうか不安でしたね。なにしろ「ノミの心臓」なので(笑)。 ※この「ノミの心臓」のエピソードは、連載第7回をお読みください。

MIA:反響が大きかったそうですね。

鈴木:そうですね。ネットの力は大きくて、思いがけない人から感想の声が寄せられました。それから、健康維持のためトレーニングに通っている体育館で、青年たちから「僕たちみんな読んでますよ!」と声を掛けられたのには驚きました。家族の反応も嬉しかったですね。特に子どもたちには、自分のやっていることをきちんと話したことがなかったので、新鮮に受け止めてもらえたようです。子どもに向かって「お母さん、こんなことしてるんだよ」って、普通はあまり言いませんよね。でも、このエッセーでそれが伝えられて、とても嬉しく思っています。

MIA:8回の連載を終えて、今はどのような感想をお持ちでしょうか。

鈴木:こういう機会を与えてもらえて本当に良かったな、と思っています。書けば書くほど、そして、自分で書いたものを読めば読むほど、「自分の気持ちはこうなんだ」という確認ができて、自分のビリーフ(信念)が形づくられていきました。言葉にしなければうやむやになったことが、自分の中でよりはっきりしたと感じています。

MIA:ありがとうございました。また、どこか別の場所で鈴木さんのエッセーをお読みするのを楽しみにしています。

<インタビューを終えて>
これまで、各種研修や仕事の打ち合わせ、そして雑談のなかで、鈴木英子さんが経験されたさまざまなお話を聞いていて、「面白いなあ。これ、ここだけの話にしておくのは勿体ないなあ」と常々考えていたので、今回のエッセーで多くの方々に「鈴木ワールド」の一端に触れてもらえて、MIAとしてもとても嬉しく思います。でもですね、8回の連載で書ききれていない、あんな話やこんな話が、まだまだあるのです。なので、またいつか、エッセイスト鈴木英子さんにご登場いただく機会があればいいなあ、と思っています。

鈴木英子さんのエッセー全8回は、河北新報社のウェブサイトで読むことができます。
<第8回 人生は面白い!>
<第7回 日本語の学習支援>
<第6回 漢字は悪魔の文字?>
<第5回 日本語の文字>
<第4回 漢字と私>
<第3回 仙台で暮らして>
<第2回 外国語としての日本語>
<第1回 教室は小さな地球>

P3180022.JPG
「MIA日本語ボランティアセミナー」で講師を務める鈴木英子さん

(OZ)



東北大学国際祭り

こんにちは、ヒラリーです。

先日の日曜日、7/1に東北大学で国際祭りが行われました!
炎天下の中、私たちMIAもフルメンバーで参加しました。
MIAブースでは、みやぎ外国人相談センターといった活動の紹介やボランティアの募集を行いました。

今回の国際祭りには、白石市、美里町、松島町、蔵王町からもご出展頂きました。

白石市は鬼小十郎祭りのPRや陣羽織の試着体験、折り紙・書道などの文化体験を行ってにぎわっていました。
とりわけ、地面に大きな紙を広げて書道を行う体験はとてもダイナミックでした!
白石.JPG


美里町は着物の着付けや、南京玉すだれの体験を行っていました。
私も初めて南京玉すだれを見たのですが、多くの子どもたちや、外国の方も興味津々で楽しく参加されていました!
美里町.JPG



松島町は東北有数の観光地松島のPRと日本文化の紹介を行っていて、日ごろどれだけ手をかけて世話をしたのだろうというくらい精巧な盆栽を展示されていました。
しかも何と!!それを太っ腹にもくじで当たった方へプレゼント!!!
(いや?私もほしいくらいでした...!)
松島.JPG


蔵王町は蔵王山麓仙台真田武将隊?縁?のみなさんと、観光PRキャラクターのざおうさまが駆けつけ、蔵王町の魅力をPRしていました。武将隊のみなさんは特に外国の方々に、ざおうさまはちびっこ達に大人気であちらこちらで写真を撮られていました!
蔵王.JPG
蔵王さま.JPG


MIAチームは太陽がさんさんと降り注ぐテントの下で、うわ言のように「暑い...暑い...」と口々に呟きながら、何とか乗り切りました。当日外国の方々にボランティアで日本語を教える日本語サポーターのお問い合わせを多く頂いたのですが、ご好評のため案内を切らしてしまうという心苦しい事態に。もしこちらのブログをご覧の方で、もし本当は興味があったのに情報が得られなかったという歯がゆい思いを
された方がいらっしゃれば、是非MIA(mail@mia-miyagi.jp)へその旨メールにてお知らせ下さい!
資料をメールにて送付させて頂きます!!

それから当日は、MIAの日本語講座で勉強する方々も遊びに来てくれました。
後日感想を伺うと、「いくつかの国の料理を食べてみたけれど、やっぱり自分の国の料理が一番おいしかった」とのこと。多くの日本人にとっては普段口にすることがないような各国料理の料理に出会う機会でしたが、外国の方々にとってはふるさとの懐かしい味に再会する機会でもあったんですね。

以上、某屋台で買った料理をウキウキしながら運んでいたら、一つをアリさんのご飯にしてしまったのがとても残念だったヒラリーでした。

祈りの場所

29541630_1644590548950831_4160666984368832512_n.jpg
 以前のブログにも載せた写真ですが、台湾の空港で見かけたお祈りの部屋です。このピクトグラム(絵文字、絵単語)からすると全宗教OKよ的な感じでしょうか。不謹慎かと思って、中まではのぞいていませんので小部屋になっているのかどうなのかまでは不明です。このブログを書いたときは知らなかったのですが、仙台空港にも礼拝室が準備されているようです。日本国内でも宗教に対する配慮が進んでいる証左と言えましょうか。

 技能実習生や留学生が増えていますが、国籍別でいうとベトナム人、ネパール人に次いでインドネシア人も増加が顕著です。インドネシアは世界最多のイスラム教徒を抱える国として知られており、人口2億3千万のうち、9割近い方々がムスリム(イスラム教徒)です。当然、日本に来ている方々も大多数がムスリムのインドネシア人です。

 ムスリムは1日に5回お祈りをします。イスラム寺院(モスク、マスジド)に行ければいちばんよいのでしょうが、近隣にない場合は自分のいる場所からメッカの方向に向かってお祈りをします。家の中であれば問題ないでしょうけれど、日本国内でひとたび自宅を出てしまうと、このお祈り場所を確保するのが難しいとはよく聞く話です。

 ある留学生は、新幹線で移動して目的地に着いてほどなくお祈りの時間となったため、場所を探すのに困ったと言っていました。本来であれば、お祈りの前に流水(お風呂のようにたまっている水ではなくということらしい)で手足を洗いたいのだけれどそういう場所がなく、トイレの洗面台に足をかけることを一瞬考えて、でもそんなことしたら周りの日本人が仰天するからな、と思ってやめたと言っていましたっけ。

 技能実習生の場合、受け入れ企業が更衣室などをお祈り場所として開放するというのがわりによくあります。特に人目を避けたいということではないようですが、静かにお祈りするには他のひとはいないに越したことはありません。以前、大衡村にあるマスジドを訪問したときのこと、ちょうどお祈りの時間だったらしく、ワタクシの目の前でお祈りが始まりました。会話を続けていいものやら、じろじろ見ていいものやら、お祈りが終わるまでイイモノヤラ星人状態でした。イイモノヤラ星人がなんなのかは聞かないでください、ワタクシにも分かりません。

 そういえば、ある病院で働いていたインドネシア人がお祈りの場所について病院スタッフに相談したところ、ふだんあまり使っていないところだからと霊安室をあてがわれたというはなしも聞きました。魂の交流というフレーズが浮かびました。

 宗教に関することってなかなかナイーブな要素を含んでおりますが、でもだからこそ知っておきたいものです。


とーます
※なぜこんな話題かを書くのを忘れました。MIA日本語講座夜間クラスの受講生からお祈り場所のリクエストがあったのでした。夜は役員室が開いているのでそこをご利用いただく予定です。

カテゴリ

ウェブページ

このアーカイブについて

このページには、2018年7月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2018年6月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。