役所もつらいよ

 最近、ちょっと骨のある相談対応が続いております。こちらの対応は原則、ことばのギャップを埋めるお手伝いをし、その問題を解決できる専門機関におつなぎすることですので、我々自身が頭を悩ますことではないのですが、それでもその途中のやりとりを垣間見て思うこともあるにはあります。

 役所は仕事を進めるにあたって法律、条例といったルールが厳然とあり、当然ながらそのルールのとおり進めなければなりません。多くのルールは外国人にも同じように適用されます。となれば、外国人に対してもそのルールに基づいた説明が行われます。そこに問題が生じることがあります。

 役所はルールに忠実であろうとしますので、そのルールを簡単に分かりやすく説明しようとはまずしません。そうすることで忠実さを欠いてしまう恐れがありますから、致し方ないことです。ただ、その忠実な説明が相手に伝わらないとしたら・・・伝わらない忠実な説明と伝わるが忠実さを欠く説明。どちらを取るべきか。それとも伝わらないのはあなたの問題ですと言いますか?

 もうひとつは、若干の忠実さを欠くことを恐れずに伝わることを選んだとしても、はたしてどうやったら伝わるようにできるかが分からないという問題。法律の文書はそうでなくても分かりにくいものが多いです。厳密で漏れがないことを期するあまり、日本語で読んでもはにゃ?なことがちょくちょくあるので(ワタクシだけですか?)、日常生活レベルの日本語力では到底理解できないだろうなと思います。かといって、その厳密さをどこまで犠牲にしていいものか、役所の現場担当レベルでは決められないでしょう。ことと次第によってはトラブルになりかねません。

 ルールはおよそ全国共通のものですから、日本中どこでも使える「やさしいお役所文書」「より伝わるお役所説明集」といったものが準備できないものかしらと思います。また、やさしくするのに限界がある場合には多言語に翻訳することも必要になるかもしれません。それも、各々のローカルでやるのではなく、そろそろ日本全国共通多言語資料があってもいいようにも思います。

 外国人労働者を増やすおつもりでしたら、お国の関係各位にはこういうこともぜひご検討いただきたい。現場はとても苦労していますし、これからはさらに苦労することになると思いますよ。


とーます
大阪府国際交流財団では多言語で地震に関する相談を受け付けているようです(6月19日現在)。

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このページは、MIAが2018年6月19日 10:52に書いたブログ記事です。

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