うつらないんです

 新年度にあたり、それぞれ進学、進級した愚息と娘に対して父の威厳威容を誇示せんと「毛のない父だってがんばったら・・・」と訓示をしたところ、「おとうさんは、ないんじゃなくて、薄毛だよ」と娘。そういうことにはあまり正確性が求められていないんだけど、ふだんから不確かなことは言わないようにと指導しているから、ぶーめらんぶーめらん。

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 MIA外国人支援通訳サポーター研修会、今年度のテーマは前ブログにも書きましたが「結核現場における通訳」です。ここ数年、結核の通訳を手配することが明らかに増えてきておりましたので、結核という病気に対して少しずつ麻痺していたかもしれません。ごく一般的な感覚からしたら、結核を患っている人、患っているかもしれない人の通訳をしたら、「うつるんじゃないの?」というのがいちばん最初に思いつく疑問でしょうね。その患者というのもごほごほと咳が絶えず、喀血していてという天皇の料理番の主人公の兄みたいなイメージが根強いのではないかと思われます。今回の研修では、この辺りをリセットできればと思っています。

 あくまでも素人の生噛り知識ですと前置きをしますが、「結核現場」といってもいろいろあります。健康診断で結核が疑われた場合の精密検査における通訳、結核を発病した場合は入院しなければなりませんので入院時の通訳、服薬指導の通訳、発病した人の周囲にいた方の接触者検診も通訳が必要となります。法定感染症ですので、ひとたび結核発病者が見つかれば、上記のような様々な場面で病院や保健所が患者に向き合うことになり、その患者があまり日本語ができないとなれば、すべての場面で通訳を必要とするということになります。

 通訳者の感染問題ですが、結核患者に向き合う方々(医療機関、保健所そして通訳)は、自衛のために特殊なマスクを着用します。実際に着用した人の話だと、30分ぐらい着けていると、息苦しくなってくるのだそうです。それぐらい防御力の高いマスクです。院内感染、集団感染は最悪の事態ですから、当然対抗策はあります。ですから、この研修では通訳の安全性についても専門家からお話しいただく予定です。

 ワタクシもお仕事を通じて初めて知りましたが、結核という病気は肺にだけ発症するものではありません。例えば、リンパ節結核というのがあって、これは空気感染はしません。

 等々、生噛りはこれぐらいにしておきますが、ともあれこの研修会を通じて、結核という病気について、あるいは通訳者の安全性についてご理解いただき、安心して通訳をしていただければと思っています。


とーます
※このブログを書いてから自分で作ったチラシを見てみたら、「ごほごほ」という典型的なステレオタイプを挿絵にしておりました。おまえもか。
※台湾桃園空港にて。初めて見ました。こういう配慮が今後、一般的になっていくのでしょうか。
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このページは、MIAが2018年4月12日 13:25に書いたブログ記事です。

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