ご存じですか?宮城に暮らす技能実習生のこと

先月末、「MIA技能実習生との共生の地域づくり推進セミナー ご存じですか?宮城に暮らす技能実習生のこと」が開催され、実習生40名、その他一般50名の方にご参加いただきました。

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ミニ講座「外国人技能実習制度について」
制度の概要、宮城の特徴(震災前の3倍以上に増えていること、製造業の実習生が多いことetc.)、課題などをお話しました。

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受入企業2社からの事例紹介。
両者のお話から感じられたのは、実習生の受入そのものやケアをしっかりされているということ、そして地域との交流を意義あるものだと考えていること、でした。

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インドネア人実習生によるスマトラ地方の踊り。
互いにかなり接近して座り、上半身を激しく動かすので、息が揃わないと隣同士でぶつかってしまう難しい踊りですが、優雅にこなしていました。

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ベトナム人実習生による、実習内容についての発表。
水産加工の企業に勤めるTさんは、鯖やアナゴの加工をしています。「作業は難しくないけど、食品を扱うので衛生面にはすごく気をつけている」とのことでした。

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土木工事の会社で働くTさんは、公園の増設工事の様子を説明してくれました。「外での作業だけど、心が温かいから寒さは感じません!」との発言に拍手が沸き起こりました。

こうして、実習生の皆さんが、私たちの暮らしを、震災からの復興を支えてくれているのだ、ということが、今日いらした方にはしっかり伝わったことと思います。

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こちらはジャワ地方の「歓迎の踊り」。
インドネシアから取り寄せた華やかな衣装は今日が初お披露目でした。

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ベトナムの蓮茶、インドネシアの紅茶をいただきながらの交流タイム。
初めて技能実習生とお話した、という方も多かったようです。ノートにメモをとりながら質問をする勉強熱心な小学生の姿も見られました。

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写真を見ながら、お仕事以外の実習生の日常生活や、地域の人たちのサポートの様子を紹介。
「労働者」としてではない、「地域の隣人」としての実習生の姿を伝えたくて、このような時間を設けたのですが、実習生もサポートする人たちも生き生きと楽しそうにお話してくれました。

今回のセミナーは、技能実習生のことについて理解を深めてもらい、「労働者」としてだけではなく、地域の新しい住民としてのお付き合いの仕方を考えてほしい、という目的で開催したものですが、アンケートの結果を見る限り、ある程度のその目的は達成できたのではないかと思います。

まず、「技能実習生のことについて、以前より理解が深まったと思いますか?」 という問いには、全員が「そう思う」か「どちらかと言えばそう思う」と回答していて、担当としてはガッツポーズ(笑)。

自由記入のコメントでも、「こちらの思いが伝わった!」と感じられたものが沢山ありました。ちょっと長くなりますが、いくつかそのまま転載します。
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◎実際に(実習生と)話す機会があると変わる。
◎これまで一度も当事者達に触れることがありませんでした。受入側の話、当事者の普段の生活が知れて自分の考えも改まった気がする。
◎私の近隣にも実習生の方々がおりますが、なかなかお会いする機会もなく、なんとなく、漠然としかわかりませんでした。どのような形で日本に来ているのか、どのような形で日本で働いているのかわかりやすい説明で、私なりに理解することができました。これからも増えるという話なので、もっともっと関心を持ちたいと思います。
◎実習生を知り身近に感じるよい機会でした。地域ごとにこのような機会や実習生との交流がもっとあってもいいのではないかと感じました。
◎仕事以外の姿が若者らしく、楽しんでいる姿を見て私たちも安心した。このような若者を大切にしたいと切に願う。民間レベルでも国際レベルでも大切な人材だと思う。
◎受け入れている企業の方のお話が印象的だった。「相互理解」、「正しい情報を発信したい」等、単に「労働力」としてみるのではなく、実習生の方たちと心の通った関係を作ろうと努力なさっている様子に、驚きと感動を受けた。実習生の方たちがエネルギッシュで向学心にもえている様子がひしひしと伝わってきた。日本での経験が今後の生き方のなかでプラスの力になる事を願っています!
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昨年度から続けてきた、技能実習生と地域社会とをつなぐ取り組みですが、これまで、「?」という反応を示されることもありました。おそらく、いろいろと問題のある技能実習制度を後押しするようなことをなぜにMIAが?ということなのだと思います。

制度そのものにさまざまな問題があることは勿論理解しています。(個人的には、無理して海外から「労働者」を呼ぶより、人口が少なくなるのに見合った社会のあり方を考えたほうがいいのではないかと思うのですが。)

「制度」は問題であっても、身近なところに実習生という「人」がどんどん増えていて、彼らは実は日本語や日本文化にも興味があって、でも、日本人側はそのことを知らず、なかなか接点が持てずに、結果的に地域社会で実習生が「見えない存在」になってしまっている。そういう状況を少しでも改善したいなあ、というのが、この取り組みで目指していることです。

技能実習生は、「労働者」としてだけではなく、他の海外出身者と同じように、さまざまな形で社会に貢献できる存在だし、一人ひとりと話すと、それぞれが個性を持った魅力ある人たちであることがわかります。それに気付かずに、メディアから流れる情報だけで、実習生をなんとなく「ネガティブ」な視点で捉えてしまうのは、実に勿体ないことです。

今回のセミナーで、今年度事業としては終了となりますが、まだまだ「道半ば」なので、来年度以降も違う形でこの取り組みは続けていきたいと考えています。

(OZ)

※このセミナーの紹介記事が河北新報の電子版に掲載されています。


このブログ記事について

このページは、MIAが2018年2月 7日 19:18に書いたブログ記事です。

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