翻訳るんるん

 おしごとで各種資料の翻訳を手配することがままありますが、みやぎ外国人相談センターの相談員さんや外国人支援通訳サポーターさんにお願いしてしまうことがほとんどで、我々はせいぜいそれの誤字脱字のチェック程度です。

 このブログでもきっと(例によってあまり覚えてません)再三書いてきたことだったような気がしないでもないのですが、翻訳はその「方向」によって難度がかなり変わります。スーパーバイリンガルサイア人でしたらどちらでもどんとござれでしょうけれど、そこまでではないと母語と外国語のはざまで「揺れ」ます。

 例えば、ぽんこつわたくし。母語日本語(ときどき不自由)、オトナになってから中国語をなまかじり。こういう人のバヤイ、中国語を日本語に翻訳するのはなんとかできるんですけど、その逆、日本語を中国語に訳すのはかなり困難です。

 外国語で作文するのってかなりたいへんなことです。「てにをは」を完璧に操る外国人は相当な学習に裏打ちされていますし、慣用表現、故事成語、時代のことば、時事ネタ、穏当なワードチョイス、ユーモア、これを外国語で完璧に再現するというのは母語を二つ持つぐらいの努力が必要になるのではないかと思われます。

 外国語を母語に翻訳することは、外国語の意味をある程度把握したうえで母語で再構築する作業なので最終的には整ったものを出力しやすいのです(誤読の可能性はあります)が、母語を外国語に翻訳するには、母語ですから原文は基本的に完璧に読めるはず(分野によってはちんぷんかんぷんということもありますけどね)にもかかわらず、外国語に再構築する際には瑕疵が生じやすい、整わないことが多いのでございます。ややこしい説明ですみません。

 翻訳は単純なことばの置き換えでは断じてありません。文法構造、語彙、歴史、風俗、文化等々の総体がことばですから、分かりやすいところでいえば単語レベルでも日本語は魚の名前が細分化されているけれど、言語Xはもっとざっくりした分類しかない、といった違いがあります。単にことばの置き換えで済まそうとすると、某自治体の多言語自動翻訳状態になります。ありましたね、以前「Itachi Masamune」と自動翻訳されて、それが「伊達正宗」だったってハナシが。いつの日か、人工知能が完璧に翻訳する日が来ることを私も否定はしませんが、それはまだ少し先のことではありそうです。

 いえね、だいぶ前置きが長くなってしまいましたが、中国語を日本語に翻訳する案件が出てきて、ついつい鼻息が荒くなってしまったのでした。とても難しいのですが、翻訳はとても楽しいです。るんるん。


とーます
※むかし、ある機械設備のコンピュータ制御について通訳(のようなこと)をさせられて、そもそもの日本語が全くの宇宙語だったので全く歯が立たなかった苦い思い出がよみがえりました。だって、なに言っているのか分からんのだもん。
※MIA日本語講座初級1は初日から「はじめまして」の練習をします。MIA事務所にてスタッフ相手に練習。フィリピン人相談員がお相手しています。
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このページは、MIAが2017年10月25日 14:31に書いたブログ記事です。

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