2012年5月アーカイブ

ノックは三回

ちょっと怪しげなタイトルになってしまいましたが、これは、
今日の「MIA日本語おしゃべりひろば」で話題になったことの一つです。

今年度の「おしゃべりひろば」は、今日からスタート。

「はじめまして(自己紹介)」と「ジェスチャー」というテーマで、
どのグループも時間いっぱい日本語でのおしゃべりを楽しみました。

後半の参加者全員でのやりとりの時間に、数を数える時の指の立て方の違いが話題になりました。

中国では、「10」はこんな風に人差し指二本をクロスさせるのだとか。漢字の「十」ですね。

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感心していると、別の中国の方が、自分の地方では「10」は手を握って「グー」の形にする、と発言。

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同じ国でも違うんだ、と皆で驚きの声を上げていたら、アメリカ出身の方が、
「それは、アメリカではドアの『ノック』のジェスチャー。日本のノックは二回だけど、
アメリカでは、ノックは三回します」と引き取りました。

すると今度は「韓国でもノックは三回です!」との声が。

こんな感じで話はどんどん展開していって、いつものように、ちょっとした異文化理解の時間になりました。

最後は日本式のジャンケンで勝ち抜き戦を行い、大変な盛り上がりのなか、韓国のOさんが見事勝ち抜いて、
賞品の立派なリンゴを手にしました。(進行役のIさん、ご提供ありがとうございました!)

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今年度は月一回の開催となる「おしゃべりひろば」。
次回も大勢の参加者が集まることを期待したいと思います。

(OZ)

「目標」を持つこと

今年の「日本語を母語としない子どもと親のための進路ガイダンス」は、7月8日(日)に、仙台市中央市民センターで開催されることになりました。

先日の実行委員会には、前にこのブログでも紹介した、先輩役としてガイダンスに協力してくれる大学生のS君が来てくれたのですが、そのS君の話に、私たち実行委員は、感心することしきりでした。

海外から来た子たちは、先が見えないことから「夢が持てない」子が多いという話になったとき、
「大きな夢は特になくてもいいと思うけど、何か『目標』は持った方がいい。一か月、いや、一日の中でも今日はこれをやる、とか、そういうことを積み重ねていけば、大きな目標につながると思う」と述べ、私も、我が身の日々の過ごし方をちょっと反省させられました。

S君自身は、大学での勉強に加えて、将来を見据えて英語の習得にも力を入れているとのことでした。

もちろん、同じく海外からやってきた「後輩」たちのサポートも頑張ってくれていて、5/9の記事で紹介したCくんの兄貴的な存在となっているのですが、
「Cには、実際に社会で役に立つことを伝えているんです。例えば、一緒にご飯を食べに行って、注文や支払いの仕方とか、そういう時に使う日本語の表現とかをその場で教えてます」と嬉しそうに報告してくれました。

それからこんなことも言っていました。
「CもT(韓国出身の高校生)も大学に行きたいって言ってるんです。俺、ホントにあいつらには頑張って目標を達成してほしいんですよね」
同じ苦労をしてきた先輩ならではの、温かな気持ちのこもった言葉でした。

今年の進路ガイダンスには、何人の子どもたちが来てくれるでしょうか。
今年も子どもたち同士の交流の時間を設けているので、たくさんの子が来て、S君のような頼れる先輩と出会ってほしいと思います。

P1110374_2.JPG(昨年度のガイダンスの様子)

(OZ)

 

"かわら版(vol.37)" 編集秘話

毎回、偶数月に発行している"MIA多言語かわら版"

今回のテーマは7月9日(月)からスタートする、新しい在留管理制度について"分かりやすく"説明しています。

多言語かわら版はその名の通り日本語、中国語、韓国語、英語、ポルトガル語の多言語併記ですが、ポルトガル語がブラジルの公用語だって、ご存知でしたか?

 

今回は、ポルトガル語翻訳者のVさんが、ご実家のあるサンパウロに里帰り中のため、細かい修正作業の確認はSkypeで行うことになりました。サンパウロと日本の時差は12時間のため、夜の10時ごろからコンタクトを開始、ドキドキしながら待っていますが、なかなかつながりません。何度目かのコンタクトでパソコン画面にVさんが現れ手を振ってくれました。ブラジルとの初コンタクト、成功です♪♪

 

かわら版の内容や翻訳について細かい修正を確認している間にも、Vさんの座っているソファの後ろを行ったり来たり、人が横切ります。画面をのぞきこんだ人に、 「ぼ、ボ、ボ、ボンジーア」と言ってみたところ、なんと「いつも、娘がお世話になっています。(日本語で!)」と丁寧にお辞儀をされ、Vさんのお母様とスカイプで初対面を果たしてしまいました。

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最後の最後に入った修正では、サンパウロとコンタクトをとることができなかったため、ブラジル在住経験のあるMIA子どもサポーターのYさんの力もお借りしました。そんなさまざまなやりとりの甲斐あって、今回のかわら版も無事に発行することができました。

在留資格に関する大切な内容ですので、ぜひお知り合いの外国籍の方にご周知ください!!

 

(ちぎぃ)

 

 

5月15日(火)、MIAニューカマーのための生活適応支援プログラム今年度第一弾となる「防災について学ぶ会」を開催しました。

 

昨年3月11日の東日本大震災から一年以上が経ち、今回この会に参加された10ヶ国16名の方々の大半が震災後に来日されたとのことでした。始めにMIAのプレゼンテーションの中で緊急地震速報の音を聞いていただいたのですが、東日本大震災経験者と震災以降に来日された参加者の反応の違いが一目瞭然でした。やはり体験されている方はデモと知っていたとしても「怖かった」とおっしゃっていました。

 

今回はSONAE仙台防災学習研究所所長の古橋様に講師としてお越しいただき、ゲームや実際の写真を交えながら地震発生時の行動や避難所の説明、また津波から自分を守るための要点などを丁寧に教えてくださいました。

 

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ゲーム時の一コマ:

古橋様が「地震発生時は大声を出すべきでしょうか?」と質問をしたとき・・・

ある国の参加者全員が何の迷いもなく「はい!」と答えたのに対し、他の国の方々は「いいえ」と答えていました。日本ではしっかり情報を聞き取り、パニックや事故を起こさないようにと、「お」・・押さない、「は」・・走らない、「し」・・しゃべらないと教えられます。しかしこのゲームを通してさまざまな地域の違いを体験することができました。

 

地震の多い日本では、耐震・免震構造の建築物が多いため、地震発生時は「机の下に隠れるように」と指示を受けますが、国によっては外に出るようにと指示されるところもあるようです。古橋様はこの点を踏まえ、日本で暮らしていく上での「防災」をとても分かりやすく教えてくださいました。

 

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また、避難所では皆で力を合わせて乗り越えることが重要なため、普段から地域の方々との交流を大切にしなら、

サポートを「"してもらう人"から"する人"になってください!」と激励をしていただきました。参加者の方々は皆真剣に古橋様のお話を聞いていたのですが、特にこの部分では大きくうなずいている方が多く印象的でた。

 

今年度ニューカマー事業の第ニ弾は、7月10日(火)に新在留管理制度・外国人住民の住民基本台帳制度についてを予定しております!

 

ずんだ★

 

日本で生活している外国籍の皆さんにとって、日本で暮らし続けるために一番重要なモノってなんだと思いますか?

それは・・・ズバリ「在留資格」です。

日本に3か月以上在留する外国籍の方はみなさん何かしらの在留資格を持っていて(日本人が海外に在留する場合も同じように、在留資格が必要ですね。)、「留学」「永住」「定住」「日本人の配偶者等」「家族滞在」などなど・・・在留資格は全部で27種類もあります。

 

その在留資格にも関わる「在留管理制度」が、今年7月9日(月)から新しくなります。

大きく変わる点は、

 ◎今までの「外国人登録証」が廃止され「在留カード」が交付されます。

 ◎「みなし再入国許可制度」といって、有効なパスポートまたは、在留カードを持っている人が出国する際、1年以内に再入国する場合は、原則として再入国許可を受ける必要がなくなります。

  たとえば、留学生が夏休みなどで一時的に帰国する場合、今までは必ず前もって再入国の手続きを行わないといけませんでしたが、7月9日以降は、手続きなしで出国できるようになります。(←うっかり1年を過ぎてしまうと、在留資格が取り消されてしまうので、ご注意ください。)

 他にも、在留期間や住所の届出などに変更がありますので、詳しくは入国管理局のホームページでご確認ください。

 多言語の電子パンフレットのダウンロードや多言語字幕(英語/中国語(簡体字・繁体字)/韓国語・ポルトガル語・スペイン語)の入っている政府インターネットテレビの視聴もできます。

  法務省入国管理局 「新しい在留管理制度がスタート!」 http://www.immi-moj.go.jp/newimmiact_1/index.html

  新入管制度パンフ.pdf

 パンフ画像.JPG         モバイル版qr-ja.gif

                      <モバイル版>

 

(ちぎぃ)

 

 

  

 

 

  

 

5月2.3.4日、七ヶ浜国際村にてインターナショナルデイズというイベントがありました。

毎年テーマ国を替えている当イベント、今年のテーマ国は、『ニュージーランド』です!! 

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そこに今回MIAは、

震災後、世界各国の要人の方々が宮城県を訪れた際の写真をまとめ、展示しました。

◇準備時

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当日はあいにくの雨模様でしたが、たくさんの方が足を運び、

イベントを楽しんでいました。

私もその一人で...お目当てのマオリ族の民族舞踊を観賞しに、トコトコと。

待ち構えていたのは、

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「ひつじ」。

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このような衣装の展示がされていて、わくわく期待して会場に入り、

まっていますと...

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とても体格の良い方々が登場です!一気に雰囲気に引き込まれます。

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壁のスクリーンが青色になるとさらに映えます!

 

初めての方も分かる簡単な踊り方をみんなで習い、ステージで一緒にお披露目も!

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みんなで楽しく踊っていて、笑顔が素敵です!

 

最後、アンコールがなり止まず、もう一度踊っていただきました。

七ヶ浜国際村の皆さん、

このような素敵なイベントを開催していただき、本当ありがとうございました!!

 

ジャイ子

高校生の悩み

 昨日は珍しいお客さんがありました。ご家族の都合で昨秋日本に来たCくんです。彼は中国の中学校を卒業したばかりで来仙し、当然ながら来たばかりのころは日本語があまりできませんでした。ですが、彼は日本のアニメが好きでそれらを通じて日本語を少し吸収していたようです。彼がMIAの日本語講座秋コースに初めて来た日のことをいまだに覚えています。「とーますさん、といれどこだ!?」この第一声に私も度肝を抜かれました。彼の日本語はアニメ仕込みのためか、「です・ます」調が使えず、ほとんどが「だ・である」調だったのです。

 そんなCくんは当協会の日本語講座で基礎から日本語を学びながら、「外国人の子ども・サポートの会」の協力を得て高校受験の勉強も同時並行で進め、何とわずか半年後の高校受験を突破し、県立高校に入学を果たしました。3月にそのニュースを聞きたいへんうれしく思っていましたが、そのCくんが昨日ぶらりとMIAに遊びに来てくれました。ちょうど「子ども・サポートの会」でCくんのサポートをしたボランティアの方もMIAにいたので、その方を交えあれこれと話を聞きました。

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 数カ月ぶりに会ったCくんは真新しい高校の制服に身を包み、心なしか背も伸びたようです。日本語も格段の進歩を遂げていました。部活にも入り、忙しくも楽しい高校生生活を送っているようです。

とーます「ところで部活は何をしていますか?」
C「ハンドボール部です」
と「部活は中国にはないと思いますが、どうですか?」
C「とてもたいへんです。昨日は10000m走りました。僕は体力がないからキーパーをやるつもりです(笑)」
と「先輩は厳しいですか?」
C「いいえ、優しいです。掃除も先輩が『おれたちに任せておけ!』と言っています。」

 こんな会話がひとしきり続いた後、

と「ところで、もうそろそろ高校総体だから、練習が特にたいへんではないですか?」
C「『ソータイ』って何ですか?」

 ちょっとずっこけましたが、こうして言われてみれば日本に生まれ育っていないCくんには分からなくても不思議ではないなと思いました。「総合体育大会」の略で、全国大会まである大きなスポーツ大会であること、これで負けると3年生は部活を引退することになることなどを説明すると、Cくんは深く納得していました。

と「ところで、日本の高校で何か困っていることはありませんか?」
C「日本と中国の文化の違いです。」
と「具体的にはどんなことがありますか?」
C「空気が読めないことです」

 とても印象的な回答でした。「空気を読む」「KY」などというのは、いかにも日本的なことかもしれません。無理に空気を読む必要もないこと、むしろ違うということを理解し、受け入れることが大切だ、といった「多文化共生」の教科書みたいな話をしましたが、果たしてCくんの耳にはどう聞こえたことでしょう。



とーます

国立国語研究所で作成し、ウェブ上で公開している「東北方言オノマトペ用例集」。
http://www.ninjal.ac.jp/pages/onomatopoeia.html

これは、被災地で活動する医療従事者の方々が、病状を説明する表現を理解するのに役立つよう、
体調や気分などを表す東北方言の擬音語・擬態語の意味を解説したものです。

例を挙げますと、
 かくらかくら:力が入らず、安定しないさま。かくかく。
 はかはか:息切れや動悸で胸が苦しいさま。はあはあ。
(確かに、「かくらかくら」も「はかはか」も耳にするし、自分でも言うかもしれません。)

擬音語・擬態語のほか、東北地方の方言の特徴や、身体の部位の言い方なども載っていて、
医療関係者でなくても、外国人とのコミュニケーション・ツールとして役に立つかも、と思い、
MIAの日本語ボランティアのメーリングリストでお知らせをしました。

私が深く感じ入ったのは、「過去の表現」のところ。

孫が きた(単純な過去)
    きたった(過去の思い出し。現在はいない)
    きたっけ(話し手が直接体験した過去の思い出し)

確かに確かに。言うかもしれない。
東北地方の方言には、過去形にこんなにバリエーションがあったんですね。

素晴らしきかな方言の世界。

・・・と思っていたら、MIAのあるスタッフが、封筒に誤って貼ってしまった切手を見つけて一言。

「後でうるかしておきます!」

言った本人は知らなかったようですが、「うるかす」も立派な東北地方の方言ですね。

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(OZ)

 

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